ピーえぬのクラシックゲームブログ

クラシックゲームの情報を載せていきます。

Ultima VI (DOS版、PC-98版)グラフィックや音源を変える方法[Ultima VI]

Ultima VI 実行環境のエミュレート方法について

GOGで DOS版のUltima IV、V、VIと同時に格安で購入できる。
www.gog.com

DOS

GOG.comで購入している前提。
正式には PC/AT互換機向けのプラットフォーム。
公式にサポートされているプレイ環境はPC/AT互換機エミュレーターであるDOSBoxでのエミュレートを書く。

主なファイル

まずはじめに主要なファイルの一覧を書き出す。

INSTALL.EXE(エミュレート環境に合わせてファイルを書き換えるためのもの)
ULTIMA6.EXE (ゲームをプレイするための実行ファイル)
GAME.EXE (オープニングを飛ばして続きからゲームを始める)
CONFIG.U6 (INSTALL.EXEにて変更した内容を保存する)

セーブファイルは、SAVEGAMEフォルダにある。
注意:EXEファイルはすべてDOSBoxから実行する。
MS-DOSアプリケーションは基本的にWindows10で実行することは出来ない。

グラフィックや音源を変更する

INSTALL.EXEをDOSBoxで実行する。
INSTALL.EXEにて、設定することは次の通り。(なお、設定内容は "CONFIG.U6"ファイルに保存される)

1. Install to hard disl (H) or floppy (F) ?
選択肢 [H,F]

DOSBoxなどのエミュレーターで遊ぶ際には、Hキーを押す。

2. Install to which hard disk (e.g. C:) ?
選択肢 [A,B,C,...]

どのハードドライブにインストールするか聞かれている。
DOSBoxでは、基本的に"ドライブC"にROMをマウントしているため、Cキーを押す。

3. Select graphics mode :
1............Hercules 720x348
2.........CGA 4-color 320x200
3........EGA 16-color 320x200
4......Tandy 16-color 320x200
5..VGA/MCGA 256-color 320x200
選択肢 [1,2,3,4,5]

DOSBoxの confファイルの [dosbox]セクションの machine=XXXX に応じて選ぶ。
ただしVGAには互換性があるので、基本的に machine = svga_s3 にしておけば、1-Hercules 以外は使用できる。
標準では、5キーを押す。(machine=svga_s3)
基本的にほかのグラフィックは、5-VGA/MCGA よりも悪い。
CGAはCOMPOSITEは対応していないためかなり汚く、シアンとマゼンタ、モノクロの4色となる。

4. Do you have a Micrisoft-compatible mouse ?
選択肢 [Y,N]

マウスを使って遊ぶなら Yキーを押す。

5. Select music mode :
0.....................None
1...AdLib Synthesizer Card
2....Creative Music System
3.......Tandy 1000 speaker
4......Roland MT-32 / MIDI
5.......Covox Sound Master
6...............Innovation

選択肢 [1,2,3,4,5,6]

さらに、adress port を選ぶように要求されるが、基本的には default の値 の番号を選べばよい。
GOGの標準では、AdLib になっている。
DOSBoxで 3-Tandy を選ぶ場合は、Tandy 16-color を選び、confファイルで machine=tandy にしておく必要がある。
4-MT32Ultima VI 史上最高の音質を誇る。(ただし、DOSBoxではMT32のエミュレート不可、DOSBox-Xでは合法的なROMがあれば可能)
6-Innovation は、commodore64の音源。
DOSBox-X の confファイル [innova]セクションで innova = true にする。
samplerate=XXXX(XXXX=44100,48000,32000,22050,16000,11025,8000,49716.標準は22050) は大きい数値ほど高音になる。
2-Creative Music System (通称 CMS)を使用するなら DOSBox で Sound Blaster をエミュレートする。
dosbox の confファイル [sblaster]セクションを次のようにいじる。
sbtype = sb1
enable speaker = true
あとは、標準のままでいい。
oplrate = XXXX(44100,49716,48000,32000,22050,16000,11025,8000)は 32000 がおすすめ。
大きいほど音は高くなる。

6.Is this correct?
選択肢 [Y,N]

入力内容が正しければ、Yキーを押す。(間違った設定を保存しても、もう一度入力すればよい)

7.Which of the following do you wish to do?
1. Start a new character and save the above information .
Any current character will lost .
2. Save the above information and keep your current character .
3. Cancel

選択肢 [1,2,3]
セーブデータを維持して設定を変更する場合は、2キーを押す。(1キーはゲームのデータが消し飛ぶ)

変更内容はファイル "CONFIG.U6" に保存される。
設定を変更したいときは、このファイルを適切に保管すれば楽。

各音源について

GOGで購入し、ランチャーから起動した場合、標準では AdLib となる。
これは一般的な PC/ATサウンドカードだが、日本ではあまり知られてないことに、これ以外にも対応している。
Covox Sound Master に関しては、情報が乏しいため、エミュレートの手段が見つかりませんでした。ただ、書き込みによれば tandy に近い音源らしいです。
MT-32の音源は素晴らしく、SFC版の弱弱しい音質とは比べ物にならないほどいい。ROMが必要になる関係上、公式版であるDOSBoxではサポートされていないのが残念。これでプレイしたい人は自分でなんとかしてね。


各音源でのデモはこちらのサイトを参照されたし。
vgmpf.com

グラフィックの選択はこちらのサイトを参照。
www.mobygames.com

マウスの解放

DOSBoxをウィンドウで開いて遊ぶときに、マウスがウィンドウの中にロックされて不便だと思った人向け。
マウスを使用するDOSゲー全般に役立つはず。
DOSBoxの confファイルを開いて [sdl]セクションにある autolock=true をautolock=false に書き換える。これでウィンドウをマウスポインタが自由に行き来することができる。

PC-98

Ultima collection(日本語版)のROMを前提に書く。
DOSBox-X のpc98 モードで実行する。

ROM ファイルについて

U6_Program.fdi(基本的にこれを常にドライブ1にマウントする)
U6_Save.fdi(ゲームをするときはこれをドライブ2にマウントする)
U6_Data.fdi(グラフィックモードやサウンドカードの設定用のROMでユーティリティディスクと呼ばれる。変更する場合はこれをドライブ2にマウントする)

DOSBox-Xで起動する

まず最初に DOSBox-Xのconfファイルの [dosbox]セクションで、machine = pc98 などに変更する。

  • ゲームを始める場合

[autoexec]セクション(一番下にある)に次のように書き込む。


imgmount 0 "U6_Program.fdiのフルパス"
imgmount 1 "U6_Save.fdiのフルパス"
boot -l a
# -l はハイフン、エル


次に DOSBox-Xのショートカットを作成し、リンク先に次のように記述する。

"DOSBox-Xのフルパス" -conf "confファイルのフルパス"

上の内容のBATファイルを作成して起動してもよい。

  • ユーティリティディスクを起動する場合

同じように[autoexec]セクションに次のように書き込む。


imgmount 0 "U6_Program.fdiのフルパス"
imgmount 1 "U6_Data.fdiのフルパス" "U6_Save.fdiのフルパス"
boot -l a

注意:Data.fdiとSave.fdiのフルパスは、imgmount 1と書いている行に続けて書く。改行してはならない。

ドライブ1に Data.fdiとSave.fdiの二つのディスクをダブルマウントしている状態になる。
ユーティリティディスクの実行中に音源などを設定する際に、セーブディスクの挿入を求められるので、DOSBox-Xを実行中に表示される上のメニューのDOS欄にある Swap floppy drive を選択する。(標準のキーは F11 + O)

音源の指定

FM音源またはFM音源を使用しないMIDI音源に対応している。
標準では FM音源となる。
DOSBox-Xの標準の General MIDI 音源には非対応で何かしらの MIDIバイスの追加と適応が必要。
DOS版と同じく、MT-32やSC-55に対応しており素晴らしい音楽を提供してくれる。
環境を構築できる人は試してみるべし。

マウスの設定

マウスを使用する場合、マッパーにて Capture mause を有効にする必要がある。
(DOS版と違い、マウスを有効化するには、キャプチャーする必要がある。)
DOSBox-Xを起動して、メニューの上の main 欄の 7つ目、Capture mouse を選択する。
mapperを開いて、 Capture mouse にキーを割り当てることも可能。