ピーえぬのクラシックゲームブログ

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ウルティマ4 作品紹介 その1

Ultima IV ~Quest of the Avatar~

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Ultima IV

  • 発売

1985年(Origin System)

  • プラットフォーム

Apple II , C64, Atari 8bit , IBM-PC , Amiga , PC-88, PC-98 などなど全部で10種類以上

  • ジャンル

RPG

ストーリー

退屈な日々を送っているあなたは、何やら不思議なお祭りに迷い込む。
そこにいる神秘的な占い師に、いくつかの質問をされたのちにブリタニアの国へ召喚された!そしてロードブリティッシュから、未だかつて誕生していない8つの徳を極めたアバタールとなって、人々の模範となり、導いてほしいと告げられる。
やがてあなたは8つの徳を極めてアバタールとなり、最後の試練として地獄のダンジョン・アビイスにて究極の知恵の写本を手にするのであった…

概要

Ultima シリーズの4作目でシリーズの新たな展開の始まりになります。ここから6作目まで、3部作構成になっていて、あなた(主人公)のデータを転送して使用することができます。
このシリーズは今でいう、オープンワールドRPGです。ゲーム開始からほとんどの場所に行くことができます。食料システムや、呪文を使用するための試薬システムが採用されていて、戦闘方式はターン制タクティカルコンバットです。

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戦闘画面
今作は倒すべき悪の根源がおらず、求められることは徳を極めたアバタールとなって、徳の全ての謎を解き明かすことです。
人々からヒントを得て、何が善で何が悪なのかを知り、徳を極める冒険をすることになります。また各町に仲間にできるキャラクター、アバタール・コンパニオンがいて、以後のシリーズでおなじみの仲間になります。

作品の背景

Ultima III までから一変して、徳を極めることが目的の、すごいゲームに生まれ変わりました。
この背景には深い意味が込められています。
3までのUltima といえば、悪い奴がいて、そいつを倒せばゲームクリアでした。
なにより悪に立ち向かう英雄のPlayerは、道化師を殺したり、町の住民を殺しまくったり、店で強奪しまくったり、マクドナルドで盗み食いしたり、王様を殺したりと、やりたい放題できました。果たしてそんな人が、英雄と呼べるのでしょうか?(悪を倒すことよって世界を平和にしたとしても)
そして悪を滅ぼし平和になったブリタニア(旧ソーサリア)の人々は生きる道に迷っています。悪を倒してハッピーエンドでいいのかという、ゲームにありがちな勧善懲悪な結末のその先はどうなるのか?
これらに対する作者、ロードブリティッシュの回答がこのクエスト・オブ・ジ・アバタールというわけです。
また Exodus Ultima III のパッケージのエクソダスがディズニーに出てくる悪魔(おそらくファンタジア)に似ていて悪魔崇拝だと非難されたこともきっかけになったそう。

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非難されたエクソダスさん

魅力はこれ!

このゲームの素晴らしい点は何といっても、3までの悪徳行為の数々をシステムから削除するどころか、犯罪のバリエーションを増やした上で、それらの行為をやってはいけないと教え、善行の要素も追加し、推奨したことだと思います。よりリアリティを追及して、現実と同じように倫理観を要求するシステムは奥深く、非常に面白いです。徳のステータスを高く保つことは、レベルやアーマークラスよりもはるかに重要なことになっています。

自由度もとてつもなく高く、攻略方法は一つではありません。playerの作成も、性格診断のようで、自分に適正な職業とステータスが反映され、何周しても面白いゲームです。

各町の人は、一人ひとりが名前や性格、美学を持っていて、彼らの何気ない発言も、クリアのためのヒントに関係しています。クリアに必要なアイテムを入手すれば経験値がもらえるというのも面白い点です。

全体的に完成度がとてつもなく高く、非常に素晴らしい作品です。



次回、プレイの仕方などを紹介していきます。